No.4 微積分基礎 はじめに

●極限値・微積分の計算問題
 この分野は、微積分の基礎ではありますが、初めて見たら解けない「癖のある問題」や、一度は解いておきたい名問が数えきれないほど存在します。「解けば何とか解ける」とか「時間をかければ解ける」などの問題もあるでしょうが、行き当たりばったりでは時間がかかり、時間不足!となる問題も多いことでしょう。本書では、これら2つの基礎分野のキーポイントを洗い出し、分野別に分類して、例題と入試問題の2段構えで解説し、「問題を見たら解法がわかる」ことを目指します。
 たとえば極限値の計算問題の場合、「ランダウの記号」が使えると答案を早く書けるようになります。「ロピタルの定理」を使えると、グラフを描く場合に極限値がすぐにわかります。特に留意したのは「ネピアの数型極限」「微分係数型極限」「定積分極限」「べき乗型極限」の問題群です。これらは参考書に数題は掲載されていますが、入試での出題率を考えるとあまりに少ないと言えるでしょう。特に「an・nk・n!の極限の大小関係」などは改めてチェックしておきたい内容です。

●積分計算問題
 微積分計算のうち、微分計算は比較的簡単ですが、積分計算は思いつきが必要です。しかし、思い付きに頼ると、解けるときと解けない時が出てきますし、時間もかかります。問題によっては迷路にハマります、パターンごとに解法を身に着けておけば、そんなことはありません。

  • 三角関数の奇数乗は1乗+偶数乗に分けて置換積分
  • 三角関数の偶数乗は2乗まで次数を下げて半角公式利用
  • もっと便利なのはウォレス積分

ここまでは誰でも知っているでしょうが、次のものはどうでしょう。これらを実践的に身に着けてください。

  • 三角関数と指数関数の積の積分は、ペアで微分して再構成するのが早い
  • 分数関数はかならず部分分数に分解できる
  • 対数分数は分母が1次の場合は置換積分、2次の場合は部分積分
  • 分数関数の積分では分子ごとに分解する問題が多い
  • 積分区間の反転で非常に手っ取り早く解ける問題がある
  • cos2xが分母にある場合は、tanx=tと置き換える

●増補改訂しました!
 「関数方程式・微分方程式」の頁数があまり大きくならないことがわかったので、これらを「基礎問題編」に合併して「計算問題編2019年版」として再登場させました。本書により、受験生諸君が大きな武器を手にされることを祈願します。