●大学入試に出題された近似の問題
近似の問題には、大きく分けて次の4つの種類があります。
- 1. x軸上のある値(あるいは原点)の近くのマクローリン展開を利用する問題
- 2. 「ベルヌーイの不等式」は、マクローリン展開の1次近似(直線近似)
- 3. 「曲率半径を持つ曲率円による近似」は、マクローリン展開の2次近似(曲線近似)
- 4. ニュートン近似では接線とx軸との交点を順に求め曲線とx軸との交点座標を求めます。
ニュートン近似は、関数をマクローリン展開(テイラー展開)の1次式(接線)で打ち切り、その1次方程式を解くことを繰り返す手法です。
1.マクローリン展開
「テーラー展開」(x軸上の特定値の近くの展開式)の特定値を原点にとったものが「マクローリン展開」です。その用途は非常に広く、近似式の大半はこの展開に基礎を置きます。もっとも所的なものは次に示す1次式であり、関数の原点近傍を直線で近似したものです。円近似など、もっと制度が必要な場合には2次以上の項まで残します。以降一般的な内容を述べます。

[例題1] [B]地平線までの距離の問題(新作問題)

2. ベルヌーイの不等式
y=e^xのx=0における接線y=x+1を考えると、x=0の点以外ではx+1<e^xの不等式が成立します。同時にx=0の近辺では、y=e^xをy=x+1で近似することが可能です。これは、指数曲線を原点近傍では1次関数で近似できることを意味しています。
詳細をベルヌーイの不等式に示します。
[例題2] [B]微分不等式でネピアの数の近似値を求める問題(2010年横浜市大/医4)

3. 曲率円による近似
前項のベルヌーイの近似は1次式での近似なのですが、この曲率円での近似は1次式よりは精度の高い近似になります。曲率円自体は高校数学の範囲にはないのですが、難関大では本問のように説明付きで出題されることがあります。
[例題3] [B]曲率中心の軌跡の長さの計算問題(2012年順天堂大/医15)

4. ニュートン近似
この種の問題は、数列の問題の一種として登場するわけですが、背景を理解していれば、気楽にこなせるでしょう。

[例題4] [B]ニュートン法の有名問題
